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神田の蕎麦屋

神田まつや

江戸神田蕎麦の会 神田まつや
6代目 小高孝之(こだかたかゆき)さん

ビルとビルとの間に大正時代の風情のある木造の建物が現れる。壁には年代物の古時計や大きな木ばちがあり、天井は欅(けやき)の格子天井、奥では手打ちの姿を見ることができる。

ごまそば。知る人ぞ知る神田まつやの美味。まったくしつこくなく、ずっと食べていても飽きない。ゴマと汁のバランスが絶妙。

淡路町交差点から交通博物館に行く道に「神田まつや」がある。暖簾をくぐり、引き戸をがらっと開けるとお客さんが肩を寄せ合いながら座っている。

初めて入ったのに、つい隣の人と話がしたくなるような雰囲気が漂っている。

小高孝之さん(40歳)は6代目。明治17年に初代の福島市蔵さんが創業し、二代続いた後、小高家の政吉さんが継承した。現在の建物は関東大震災後に建てられ、平成13年に東京都選定歴史的建造物に認定されている。

「手打ち、手切り」にこだわった麺は角がしっかり立ち、舌ざわり・喉ごしが最高。もりそばの薬味は葱のみ、ワサビ無しのこだわりよう。また、丼物もやさしい味で食べると幸せになる。昔に比べ醤油の塩分が変わり、前と同じ味を出すのが難しいようだが、孝之さんはそういう蕎麦の奥深さを楽しんでいるように感じられた。 

5代目登志さんの交通事故を機に、蕎麦打ちは孝之さんが行なっている。「昔からものをつくって、人を喜ばすことが好きだった」と言う孝之さんは、22才から修行し、5代目の父から味を教わった。

孝之さんは言う「味は1代。近いものはできるが同じものは決してできない。しかし、その違いをお客さんに感じさせては駄目。だからこそ、5代目の味に近いものをつくれるのは、同じ感覚を持った自分しかいない」と。そこに職人の自信と伝承の重みを感じた。

4人のお子さんがいる孝之さんに、後継者のことを尋ねると「初めからレールを引くのではなく、楽しく仕事をする自分の姿を見せ、蕎麦づくりに興味をもって自然に蕎麦の道を選んでくれれば」と、笑顔で語ってくれた。

2005.11.9 星野 諭

小高  孝之さん

小高 孝之さん

神田まつや  全景

ビルとビルとの間に大正時代の風情のある木造の建物が現れる。壁には年代物の古時計や大きな木ばちがあり、天井は欅(けやき)の格子天井、奥では手打ちの姿を見ることができる。

神田まつや  ごまそば

ごまそば。知る人ぞ知る神田まつやの美味。まったくしつこくなく、ずっと食べていても飽きない。ゴマと汁のバランスが絶妙。

神田まつや

■営業時間
【月~金】11:00~20:00 
【土・祝】11:00~19:00
■定休日
日曜日
■住所
千代田区須田町1-13
■電話
03-3251-1556
■交通アクセス
JR「神田」駅東口より徒歩5分、地下鉄丸の内線「淡路町」駅A3出口より徒歩1分、地下鉄都営新宿線「小川町」駅A3出口より徒歩1分