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vol.61 今話題のYahoo!も注目するOpenIDをご紹介!

2008年2月13日

共通IDの出現で、IDとパスワード管理から解放される日は近い?!


マイクロソフトから買収提案を受けていたヤフー経営陣が、2月11日、提案拒否を発表しました。

リリースによれば、「世界的なブランド価値」、「多くの利用者の存在」、「最近の広告プラットフォームへの投資」、そして「将来の成長性」等に対する過小評価が提案拒否の理由です。

とはいっても、提案拒否は織り込み済みとの噂を新聞報道で知りました。一度、提案拒否をした上で、価格を上乗せした再提案を受け入れる。それによってヤフーの生き残りと経営陣としての面目躍如の一石二鳥が実現できるというシナリオです。まぁ噂の域を出ない話でありますが、ヤフーの行く末については、今後も、しばらく注意が必要ではないでしょうか。

さて、今回は、そんな買収でゆれるヤフーが先月発表した、OpenIDに関するトピックです。


■どこもかしこも必要なのは、「ID」と「パスワード」

「mixi」、地域SNS「ちよっピー」、「gooブログ」、「Yahoo!メール」、「Frickr」、「Youtube」など、Webサービスを使う際、IDとパスワードを頻繁に入力しなければなりません。

都度、IDとパスワードを登録して使う訳ですが、これだけ多いと忘れてしまうことありませんか?

「次回から自動的にログイン」という親切なチェックボックスもありますが、いざ、いつもと違うPCで同じサービスを使う時など、誤って以前の情報を消去してしまうことが多々発生します。仕方なく、パスワードの再発行を行ったり、IDを新規登録し直すなどの対応をとらざ

るを得ないことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

IDが早いもの勝ちの世界でもあるため、忘れないように同じIDを使おうとしても、登録しようと思ったIDがすでに他の誰かにとられてしまっていて、そのため、長いIDで登録し、結局IDを忘れてしまうこともあります。あるサイトはEメールがIDに、別のサイトではニックネー

ムがIDにと、使うサービスによって、IDの考え方が異なっている現状もあり、混乱に拍車をかけています。

こんな混乱はさけたい。

単純に、「ひとつのIDで複数のWebサービスを使えるように出来ないのか?」そんな疑問の答えが、「OpenID」といわれている仕組みです。


■Yahoo! JAPAN、1月30日からOpenIDを発行

Yahoo! JAPANが、
「外部サイトでYahoo! JAPAN IDを利用可能にするOpenIDの発行サービスを開始」というリリースを発表しました。

リリースには、OpenIDの基本的な枠組みが説明されていて、抜粋すると、

  •  OpenIDとは、共通のIDで複数のサイトを利用できるようにするための認証の仕組み。
  •  OpenIDの仕様は、OpenID Foundation(http://openid.net)で公開される。
  •  アカウントサービス(ID,パスワードが必要なサービス)を持つサイトであれば、仕様に準拠することでOpenIDプロバイダとしてOpenIDが提供できる。
  •  一般的なサービスを提供するサイトは、OpenID対応サイトとして開発を行えば、すべてのOpenID利用者にログインサービスが提供できる。

   *このOpenID対応サイトが鍵です!!(後述)


そして、Yahoo! JAPANの取り組みは、

  •  今回は、OpenIDプロバイダとして手をあげ、2000万ID以上のYahoo!ID保有者に対して、OpenIDを発行する。
  •  最新の仕様であるOpenID 2.0に準拠する。
  •  利用者の属性情報(氏名、生年月日、住所など)を外部サイトへ提供する。拡張機能がOpenIDにはあるが、Yahoo! JAPANのOpenIDではこの機能は使用しない。(今後利用者、OpenID対応サイトの運営者の意見を参考に慎重に検討する予定)

   *Yahoo! JAPANさんは、OpenIDプロバイダとしての参加。(ここ重要)


■実際にOpenIDを使ってみるが、、、これ使えるのでしょうか?

使ってみないとわからないので、ためしに、Yahoo! JAPANでOpenIDを発行してみました。

0.まずはYahoo! JAPANにログインして、登録情報を見ます。
  「Yahoo!サービスの設定」の「OpenIDの発行/確認」を選択。以上で準備終了。
     ↓
1.まずは、Yahoo! JAPANのOpenIDに対応しているサイト(例:http://fastladder.com/)で
  「OpenID」アイコンの入力欄に「yahoo.co.jp」と入力
     ↓
2.Yahoo! JAPANのログインページに移動し、そこでYahoo! JAPAN IDとパスワードを入力
     ↓
3.ログインに成功したら、ログイン状態で利用しようとしている
  元のサイト(例:http://fastladder.com/)に戻る。
     ↓
なるほど、Yahoo! JAPANのIDでFastladder.comにログインが出来ました。

あっけないものですが、簡単で便利な気がします。


続けて、他の対応サイトでログインしようと思いましたが、
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
このサイトはOpenID2.0の仕様に未対応のサイトです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
とのエラーが出てきました。

実は、Yahoo! JAPANのOpenID対応サイトを検索したのですが、先ほどの例示サイト(http://fastladder.com/)以外、OpenID2.0に準拠しているサイトを発見できませんでした。OpenIDへの取り組みは、掛け声倒れの感が否めません。

 

■早くも次の話題は「OpenID」から「Social Graph」へ?!

OpenIDの普及には、一定程度の規模は必要であり、Yahoo! JAPANがOpenIDを発行するということは、「ひとつのIDで複数のWebサービスを使えるようする」ための一歩として、とても重要だと思います。

しかし、OpenIDが使える(しかも魅力的な)Webサービスが複数存在しなければ、元も子もありません。

OpenIDの“発行”サービスは、国内では、「Yahoo! JAPAN」以外にも、「Livedoor」、「はてな」などでも行われています。オープン戦略の一貫としてOpenIDを発行し、自社のID保有者(会員)に対してサービス充実を目指そうというものです。

かたや、OpenID対応サイトが増えるか否かは今の所、不透明だと思います。「ひとつのIDで複数のWebサービスを使えるようする」理想は良いのですが、実装を必要とするサービスが思い浮かびません。(発想が貧困なのかもしれません。)

  確かに、以前からシングルサインオンという、いうなれば、今回のように認証処理を効率化しようという動きは、Windows Live ID (Microsoft Passport)などで登場しており、いかに使い勝手のよいサービス連携が具現化されるかが、焦点なのかもしれません。

さて、OpenID対応サイトを検索しているうちに、「Social Graph」という枠組みに出会いました。OpenIDを提唱した方が、次に提唱しているのが「Social Graph」。

以前からパーツとしては存在しているが、キラーアプリが存在しないために、OpenID同様、何に使うのでしょうか?という感じだったFOAF(Friend of a Friend)が活躍しそうな動きです。

Blog同士でSNSがつくれるとNikkeiBPでは報道されています。次から次に標準化や新しい仕様の登場が進むインターネットの世界は、
まだまだ目が離せません。今後「OpenID」「Social Graph」が、どのような広がりを見せるのか楽しみです。