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印刷博物館

2006年12月27日

「印刷」というと、年賀状をつくる時の「芋版」・百万塔陀羅尼・浮世絵・グーテンベルク…あたりまでですと具体的なイメージが湧くのですが、写植・オフセット印刷・グラビア印刷・DTP(desktop publishing)…というレベルになると「言葉」としては知っていてもどんなものなのかイメージがまとまりません。
…というわけで「印刷博物館」というところへ行ってきました。場所は飯田橋駅から目白通りを椿山荘方向へ10分程歩いたあたり…凸版小石川ビルの中です。

展示構成は、①印刷との出会い(印刷と祈り)②文字を活かす(社会を動かす印刷の力)③色と形を写す(図版が広げた知識)④より速くより広く(産業の中の印刷)⑤印刷の遺伝子(デジタルに受け継がれた印刷)…という5ブロックに分かれています。地下1階のワンフロアですが、広い上に、展示も盛沢山です。

第1ブロックでは、百万塔陀羅尼を始め、御符や千社札、鯰絵(地震封じだそうです)があって楽しめます。第2ブロックの中心はやはりグーテンベルクの「42行聖書」です。ルターのドイツ語訳聖書も展示されています。このあたりまでは、私レベルでも「どのようにつくったのか」が想像可能です。

第3ブロックになると、展示品(印刷物)は興味深いのですが、印刷方法はよくわからなくなってきます。銅版・石版・木口木版・シルクスクリーン・メゾチント・アクアチント・エッチング…簡略な説明がされてはいるのですが、どうしてこんな精緻な図版ができるのか納得できません。

第4ブロックも難物です。どうやら印刷機というものは、「版」の上に紙を載せてなにかで「圧」をかけるもののようで、グーテンベルクの場合は、「版」も「圧」も平面であったわけですが、印刷速度を改善するために「圧」をドラム化したり、さらには「版」までドラム化したり(輪転機)してきたようです。しかし、活字だけではなく図版もレイアウトされていて、さらに「カラー化」していくのですから複雑です。第5ブロックになると、プリント配線基盤・フォトマスク・時期カード・ICカード…等々ですから、もうこれは複雑怪奇です。しかも、これらの先端商品の中にも、従来からの製版技術や転写技術が活用されているというのです。

相当程度、頭の中が混乱したところで、「印刷博物館」から退散して、エスカレーターで1階にあがりますと、「P&Pギャラリー:木目シートのできるまで」というサインが目に入りました。しかも、「入場無料」ということで、ひとまわりしてみましたが、驚きました。私の家などムクの木製品など殆んどなくて建具も家具も化粧合板なのですが、あの
化粧合板というものは高度な印刷物である木目シートを合板に接着したものなのですね。私は毎日、印刷物に囲まれて生活していた訳です。