小津史料館
「小津史料館」というところへ行ってきました。
場所は日本橋本町、お断りしておきますが、有名な映画監督さんとは何の関係もありません。「小津史料館」は「小津産業」という紙の専門商事会社の本社ビルの2階にあります。1階は店舗になっており各種の和紙が展示・販売されており、驚いたことに本格的な「紙漉工房」まで併設されています。また、2階には「史料館」の他に文化教室・ギャラリーもあります。
資料によれば、紙問屋小津清左右衛門店の創業は承応2(1653)年。江戸に多いものとして「伊勢屋、稲荷に犬の糞」という言葉がありますが、創業者小津清左右衛門も、紀州藩伊勢領松坂の人です。商才に長けた伊勢商人が「江戸店」を出店して成功する例は多かったようです…という訳で、「小津産業」は350余年という長い歴史をもっています。
余談ですが、国学者本居宣長も小津家の生まれなのだそうです(商いの一切を廃すると共に姓も変えたとのことです)。
「史料館」の展示は「和紙」ではなく、紙問屋小津清左右衛門店の「商い」を記録した古文書です。中央区登録有形文化財として保存指定を受けています。読み下すことはできませんが解説を見ていますと、「金の貸し借り」、「不良債権」や「家屋の登記・相続」…ということで、現代と変わりません。紀州藩や江戸幕府にも大分「上納金」をとられているようですが、この種の「御用立てしたお金」は返済されないことが多かったようです。このような「商い」をしながら明治維新・関東大震災・太平洋戦争…等々を生き抜いて現在に至っているということは凄いことではないでしょうか。
1階の店舗では日本各地に伝わる伝統和紙が数多く展示販売されていますし、ギャラリーでは「紙」に関わるいろいろな企画展示(私が訪ねた折はクイリングという西洋ペーパークラフト作品が展示中でした)が見られます。「一見の価値あり」ということでお勧めしたいと思います。
インターネットで調べますと、「小津産業」は卸売業で資本金13億円、東証2部上場の中堅企業です。「半導体向けワイパー不織布」(何のことかわかりません)では国内シェア8割を占めるとのことですが、和紙は全体売上の1%ほどしか占めていないようです。








