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ちよだに肩入れ

富士見地区町会連合会会長・飯田橋町会会長
林 勇さん(はやし いさむ)さん(68歳)

『垣根を低くしコミュニティをつなげていきたい』


千代田区は東京のまんまん中、そしてその真ん中には皇居がある。この皇居を町会に有する富士見地区町会連合会は皇居周辺を中心に自然あふれる地域だ。

林さん(68歳)は、新潟県生まれ東京育ち。家業は凧問屋の3代目。現在も和凧「飯田橋凧」の制作、販売をしている。初代は「徳川15代将軍の時代には『ふすまの絵師』を生業としていたが、関東大震災や戦災の時に、代々伝わる絵道具、凧絵の版木を身ひとつで持って逃げ、その貴重な版木から凧を作る商売になったんだ」と、一世紀前のことをたんたんとお話する。

富士見地区連合町会は皇居内を含む10町会からなり、今年50周年を迎えた。江戸時代は屋敷町、明治時代は政府の官吏の町として栄え、現在は、大学や専門学校、各種学校や病院、出版社などを多く抱える文教地区として発展している。皇居周辺の千鳥が淵一体は、さくらの名所としても知られ、北の丸公園内には文化施設が多く点在している。また、ゆるやかな坂が続く閑静な住宅地や、飯田橋界隈には活気ある商店街がある。

「街は様変わりしてきたよね」と林さん。企業も増え、マンションの建設ラッシュでマンション住民の方も増えた。そんな中、企業の町会への参加促進や新旧の住民を繋ぐ新しいコミュニティのしかけなど、各町会では様々なイベントが企画され地域活動が推進されている。また、各町会が協力して、活性化事業「北の御門連」も実施している。林さんはその会の会長を務めている。会では「阿波踊りとかっぽれの踊り」を月2回区民館に集合して練習し、さくら祭や7月13日から16日まで行われる靖国神社の「みたままつり」で発表する。「手作りで踊りはまだまだだよ。でも、和の精神が大事だよね。お互い寄り合うことが大事であり、そこからコミュニティが発生できればいいよね。」と林さんは楽しそうに話す。踊りによって参加者の垣根を低くし、地域に対する思いなど、意識の変化が芽生えつつあるようだ。

6月には、日枝神社山王まつりがある。今年は本祭だ。9月には築土神社の築土祭がある。祭りに対して、神田地区とはまた違った雰囲気がある。ゆったりとした熱い思いが地域の中で醸成され重厚な心意気を感じさせる。

(取材日:2006.5.12 三浦 博子 記:2006.6.6)

千代田区富士見地区町会連合会

九段南北一丁目町会・九段二丁目町会・九段三丁目町会・九段四丁目町会・ 富士見一丁目町会・富士見二丁目町会・飯田町町会・飯田橋町会・北の丸町会・皇居内

日枝神社

築土神社

林 勇さん
本業の凧問屋「林商店」はデパートでの展示会など全国的に活動している。 仕事の傍ら、地域でのいろいろな役員、また趣味のゴルフ、釣り等と忙しい。 「体が丈夫。親からもらった体に感謝だね」とにこやかにいう。

北の御門連の踊りの様子
北の御門連、満開の桜の下「千代田さくらまつり」で踊りを披露。

北の丸公園と日本武道館
緑豊かな北の丸公園内にある八角屋根の日本武道館。 武道や競技大会、コンサートなどで使用される。(撮影日:2006.5.30)